筆編
写経の筆選び | |
写経の小筆は毛先が重要で、筆先がキリの先のようにすっきりと尖った筆が書きやすいです。 | |
新しい筆の下ろし方 | |
ふのりで固められた穂先を、指で穂先3分の1くらいをもみほぐし、水で湿らせて糊をとります。 | |
墨の含ませ方 | |
ほぐした部分に墨を含ませます。筆が新しい状態のものは、早く下りてしまうので、すぐにかすれます。 | |
写経筆の寿命 | |
筆の使い方や紙にもよりますが、1本で阿弥陀経1巻くらい・般若心経であれば、5~6巻は書けます。 | |
筆の保管の仕方 | |
書き損じた紙やティッシュでぬぐってください。もう少し丁寧にするなら、紙に水を含ませて、墨のついた部分をふき取ってください。 | |
写経筆の種類 | |
筆には和筆と唐筆(中国製筆)があります。 |
墨編
写経に適した墨とは? | |
写経用の墨には和墨が適しており、なるべく上質のものをオススメします。 | |
墨をする際の水の量と墨の磨り方は? | |
硯に水を注ぐ場合、水差で5~6滴程度を硯の陸に落としてください。 | |
墨が残った場合 | |
これはもったいないですが、捨ててください。 |
硯編
写経用紙編
写経用紙の紙の種類 | |
鳥の子・三椏・楮・洋紙など | |
初心者の方は | |
はじめは界線が印刷された写経用紙を使うのがいいと思います。簡単に写経をはじめることができます。 | |
ちょっと写経に慣れてきたら | |
かなの料紙に界線(罫線)を自分で引いて使うのもいいです。料紙の一般的なサイズは縦28cm、横47cmです。 | |
昔の写経用紙 | |
天平時代は勅願経などの経典には麻紙や楮紙が使われていました。 使用の際は白いままで使われることはほとんどなく、黄蘗(きばた)、苅安(かりやす)、橡(つるばみ)などを煎じた汁で、黄色や褐色に染めて使っていたようです。 |
その他写経まわり品編
金泥・銀泥 | |
紺紙や紫紙の写経用紙を使うとき、罫を引いたり、字を書くときに用います。 金泥や銀泥は粉状になっていて紙包装されています。 トキ皿にこの粉をいれ、膠水(ニカワスイ)を少しづつたらし、指で溶いていきます。 膠水は土鍋に入れた水で膠を煮てつくります。 金泥を使うのが面倒な方には、金墨・銀墨が便利です。 | |
水滴 | |
文鎮 | |
墨床 | |
筆架・筆巻 | |
覆面瓠(フクメンコ) | |
息が直接経文に触れないように口を覆うものです。 |
ほか、印泥や印材、薫香(部屋に焚き染める香)塗香(手や体に塗る香)、丁子(口に含む香)などなど